国立競技場でリレー婚活。「一緒に何かする」出会いが増えている
東京都が10月16日、国立競技場で独身の人向けの婚活ランニングイベントを開きました。山梨県との連携企画も。自治体の婚活が「話す場」から「一緒に体験する場」へ広がる流れと、その良さを考えます。
婚活の場で、いちばん疲れるのは「最初の5分」かもしれません。
名前、仕事、休みの日の過ごし方。向かい合って、同じ質問を順番に投げ合う時間。悪い人はいないのに、なぜか自分らしさが出せないまま終わってしまう。そんな経験に、心当たりのある人は多いのではないでしょうか。
そんななか、東京都がちょっと変わった婚活イベントを開きました。
国立競技場を、チームで走る
東京都は2026年10月16日(金)、独身の人を対象にした婚活ランニングイベント「Tokyo RUNdez-vous(トーキョー・ランデブー)」を、MUFGスタジアム(国立競技場)で開催しました。8月7日に都が出した募集のお知らせによると、中身はこんな流れです。
- 事務局が組んだ約8人のチームで、1周約1.1kmのコースを1時間かけてリレーする
- そのあと、スタジアム内のラウンジで食事をしながら交流する
定員は男女40人ずつの80人。満20歳以上の独身で、都内に住んでいるか、通勤・通学している人が対象でした。走るのが苦手でも「応援できる方」なら参加できる、というのも面白いところです。申し込みには独身証明書と顔写真付きの身分証も必要で、安心して参加できるよう配慮されています。
東京から八ヶ岳へ、県をまたぐ出会いも
10月はもうひとつ、自治体どうしの動きもありました。
山梨県が7月3日に発表した「YAMANASHI-TOKYO八結び」の連携のお知らせでは、10月18日(日)に八ヶ岳エリアで山梨県主催の婚活イベントを開き、東京都に住む人など首都圏からも参加者を募るとしていました。令和8年の「八」を末広がりの縁起のいい数字として、東京都と山梨県が共通ロゴで結婚を応援する取り組みです。
この「八結び」キャンペーンでは、8月8日に麻布台ヒルズで「TOKYO結婚おうえんフェスタ」も開かれています。都の実施報告(8月25日)によると、来場者は過去最大の5.5万人。8月8日に都内で出された婚姻届は7,650件だったそうです。「8」が並ぶ日を記念日に選んだふたりも、きっと多かったのでしょうね。
「向かい合う」より「並んで同じ方向を見る」
ランニング、旅、街歩き。自治体の婚活がこうした「体験型」に広がっているのを見ると、なるほどと思うことがあります。
たとえば、こんな場面。バトンを受け取りそこねて、思わず笑ってしまう。息を切らしてゴールした人に、チームのみんなで「おつかれさま!」と声をかける。その数分で、名刺がわりの自己紹介よりずっと多くのことが伝わってしまう気がしませんか。
がんばり屋なのか、まわりをよく見ている人なのか。失敗したときに、どんな顔をするのか。会話の上手さとは別の、その人の「素」が自然に出てくるのが、一緒に何かをする場のよさです。
もちろん、じっくり話すほうが落ち着く人もいます。体を動かすのは得意じゃない、という人もいるでしょう。どちらが正しいということはありません。ただ、「初対面で話すのが苦手だから、婚活は向いていない」と思っていた人にとっては、出会いの入り口が少し増えた、と言えるかもしれません。
自分に合う「出会い方」を知っておく
婚活がうまくいかないとき、つい「自分の何がだめなんだろう」と考えてしまいがちです。でも実は、人ではなく「場」が合っていなかっただけ、ということもあります。
向かい合って話すと緊張する人。何かを一緒にしているときのほうが、自然に笑える人。少人数でゆっくり知り合いたい人。自分がどんなときにいちばん自分らしくいられるのかを知っておくと、出会いの場の選び方も、ずいぶん変わってきそうです。
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